リチウムイオン電池を正しくリサイクルする方法とは?リサイクルの必要性と手順を徹底解説

リチウムイオン電地には正しい処理方法があります。ただ多くの人はどうやって捨てたらいいのか分からないので、不燃ごみの日に他の電池と一緒に捨てたり、なかには可燃ごみで捨てている人もいるのではないでしょうか?

今回はリチウムイオン電池を正しくリサイクルする方法について解説します。

リチウムイオン電池はリサイクルボックスや自治体の回収で処分しよう。

使用済みのリチウムイオン電池は、必ず適切な方法でリサイクルする必要があります。これにより、貴重な資源の再利用を可能にし、環境への負担を大幅に軽減することができます。

リチウムイオン電池には、リチウムやコバルト、ニッケルなどの希少資源が含まれており、これらは再利用可能です。適切なリサイクルを行うことで、これらの資源を再生し、新たなバッテリーや他の製品に利用することができ、資源の枯渇を防ぐことができます。

一方、使用済みのリチウムイオン電池を不適切に廃棄すると、環境への悪影響を及ぼす可能性があります。たとえば、電池の内部に含まれる有害物質が土壌や水質を汚染するリスクがあるほか、リチウムイオン電池は衝撃や圧力、温度変化に弱く、不適切に廃棄すると火災を引き起こす危険性もあります。そのため、リチウムイオン電池は家庭ゴミとして捨てるのではなく、指定のリサイクルボックスや自治体の回収プログラムを利用して安全に処分することが求められます。

適切なリサイクル方法としては、次のようなステップが一般的です:

  1. 使用済みのリチウムイオン電池を収集。
  2. 専門のリサイクル業者が解体・分別。
  3. リチウムやコバルトなどの素材を再生して新たな製品に再利用。

以上のように、リチウムイオン電池を正しくリサイクルすることで、私たち一人ひとりが環境保護と資源の有効利用に貢献することができます。

なぜリチウムイオン電池のリサイクルが必要なのか?

リチウムイオン電池のリサイクルが必要な理由は、主に2つの重要な観点から説明できます。それは、「希少資源の再利用」と「環境保護」です。

1. 希少資源の再利用

リチウムイオン電池には、リチウム、コバルト、ニッケル、銅など、地球上で限りある希少資源が使用されています。これらの資源は、電気自動車や電子機器に欠かせない部品として重要な役割を果たしており、その需要は年々高まっています。しかし、これらの鉱物資源は採掘により限りがあり、供給不足が懸念されています。

リサイクルを行うことで、これらの貴重な金属を再利用でき、新たな採掘の必要性を減らすことができます。これにより、資源の浪費を防ぎ、将来的に資源の枯渇に直面するリスクを軽減することができます。特に、電気自動車の普及が進む中で、バッテリーに使用されるリチウムやコバルトの供給は重要な課題となっており、リサイクルは持続可能な経済の実現に欠かせません。

2. 環境への悪影響を防ぐ

使用済みのリチウムイオン電池を適切に処理しない場合、深刻な環境問題を引き起こす可能性があります。例えば、電池には有害な化学物質が含まれており、これが不適切な形で廃棄されると、土壌や水質の汚染を引き起こす恐れがあります。リチウムイオン電池の主要成分であるリチウムやコバルトは、腐食や酸化により環境中で分解されることなく蓄積し、自然環境に重大な影響を与えます。

さらに、リチウムイオン電池は衝撃や温度変化に対して敏感であり、火災リスクも伴います。特に、廃棄処理が不適切な場合、リサイクル施設やゴミ収集施設で発火事故が発生することもあります。これにより、人々の安全が脅かされるだけでなく、環境破壊も進行してしまいます。

東京消防庁の資料によるとリチウムイオン電池関連の火災は近年増加傾向にあり、被害も拡大しています。

【出所:東京消防庁ホームページ】

製品別だとモバイルバッテリーから出火した火災が増加しています。スマホの普及でモバイルバッテリーを所有する人が増えていますので、一人ひとりが正しい認識で処理することが望まれます。

【出所:東京消防庁ホームページ】

リサイクル方法の詳細と実例

日本でリチウムイオン電池をリサイクルするには、いくつかの方法があります。具体的な場所や手順を紹介します。

1. 家電量販店やホームセンターのリサイクルボックスを利用

多くの家電量販店やホームセンターには、小型家電リサイクルボックスが設置されています。ここに使用済みのリチウムイオン電池を持ち込むことで、適切にリサイクルされます。特に、スマートフォンやノートパソコンのバッテリーが対象です。

主な設置場所

  • ヨドバシカメラ、ビックカメラ、エディオンなどの大手家電量販店
  • コーナン、カインズなどのホームセンター

手順

  • 店舗内のリサイクルボックスに持参した電池を投函するだけで、リサイクルが行われます。
  • 投函する際、電池端子を絶縁テープで覆うことが推奨されます(火災リスクを避けるため)。

絶縁テープは100均でも売っているので1つ買っておくと便利です。

2. 自治体の指定回収場所に持ち込む

自治体のリサイクル施設や指定の回収場所でも、リチウムイオン電池を受け付けています。自治体ごとに回収日や回収場所が異なるため、事前に自治体のウェブサイトや広報誌で確認してください。

手順

  • 自治体が指定するリサイクル日や、定期的に行われるゴミの回収日に出します。
  • 多くの自治体では、小型家電として分類されることが多いため、回収ボックスや専門施設でリサイクル処理されます。

3. 一部のコンビニエンスストア

一部のコンビニ(特にセブン-イレブンなど)でも、小型家電やリチウムイオン電池の回収ボックスを設置している店舗があります。レジ前に電子タバコ回収ボックスをよく見かけますね。

手順

  • コンビニエンスストアの店頭に設置された回収ボックスに投函します。こちらも事前に端子に絶縁テープを巻くのが安全です。

4. メーカーによる回収プログラム

一部の電池メーカーや家電メーカーは、独自にリサイクルプログラムを実施しており、リチウムイオン電池を回収してくれる場合があります。メーカーに問い合わせて、回収サービスを利用できるか確認すると良いでしょう。

5. 自動車関連のバッテリー回収

電気自動車(EV)のリチウムイオン電池は、特に大型で専門的な処理が必要です。この場合、自動車メーカーや販売店での回収が一般的です。自動車ディーラーに持ち込むと、適切な処理を行うための手続きが進められます。


これらの方法を利用して、リチウムイオン電池を正しくリサイクルすることができます。いずれの場合も、廃棄前に電池の端子部分に絶縁テープを貼って火災リスクを防止することが重要です。また、リサイクルの際には、自治体のルールに従って適切に処理してください。

リチウムイオン電池は必ずリサイクルしましょう

リチウムイオン電池は、限りある資源を有効に活用し、環境への負担を最小限に抑えるため、必ずリサイクルすることが求められます。電池には、リチウムやコバルトなどの希少な資源が含まれており、これを適切にリサイクルすることで、新しいバッテリーの製造や他の製品に再利用することができます。

また、リチウムイオン電池の不適切な処理は、環境汚染や火災リスクを引き起こす可能性があるため、絶対に家庭ゴミとして廃棄してはいけません。自治体のリサイクルプログラムやリサイクルボックスを活用し、正しい手順で処理することが非常に重要です。

次回、使用済みのリチウムイオン電池を処分する際には、必ず適切なリサイクル手順に従い、安全で環境に優しい方法でリサイクルを行いましょう。

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